- 14:03 94年を思い返してみると、今では考えられないんだけど、バブルがはじけたとはいえ世の中は明るかった気がする。地下鉄サリン、阪神淡路大震災、山一証券廃業、そして個人的大インパクト就職氷河期…なんかを通じて「世の中が悪くなる」感覚が強まるんだけど、それらが起きる前だったからかなぁ。
- 14:06 たまたまなんだけど、諸事情があって私がウッキウキで東京に出てきたのも94年でございました。つまり、私自身、東京という場所で相当「浮かれて」おりました。東京タワーがどうしたこうしたで、うかーれうかーれてる♪っていう風景は、すごく実感が伴っているのですな。私にとって。
- 14:08 でもまぁ、たぶん、日本全体においてもまだそんな感じがあったと思う。「東京を中心にした消費文化の発信」に、まだ実体がともなっている感じがあったのではないかなあと思う。
- 14:09 ちょっと話がそれましたな。あくまで自分語りなのでw、自分の話をするよ。
- 14:14 94年に小沢健二の『LIFE』が出たとき、もちろん速攻でゲットして聞いたんだけど、その時に「なんという異常な音楽なんだ…」という印象を持って、何回聞いたか分からない今でもやっぱり「異常な音楽」だと思う。
- 14:16 その異常さっていうのは、たぶん94年の異常さとちょっと似ていて、日常生活が非日常的なお祭り騒ぎの中にあって、でもそれがすぐに終わる予感があるってことなんじゃないかなぁ。と思うんだよね。
- 14:17 でも、よく考えてみると、日常生活がちょっとしたことで非日常になって、それがすぐ終わるって分かってるんだけど浮かれてしまうってことは、ときどきある。例えば、恋。青春。
- 14:18 あと、明け方のクラブ。夜中のカフェ。
- 14:20 そーいう風景が、もうそれはそれは色濃く、濃縮されておる訳です。実感を持って。だからどうしても『LIFE』を聞くとなんか「異常」になっちゃうんだよね…。
- 14:27 そういう「異常」さを、なんと言えばよいのかよくわからんのよね…。デカダンというほど退廃的ではないし…。小沢君は後に「大人」ってなんだ?みたいなことをテーマに盛り込んでくるけど、94年の前フリがあってのことなんだと思うんだよねー。
- 14:29 んで、正直に告白すると、94年位から私は「洋楽」にシフトしていたので、フリッパーズや小沢小山田の1stの時みたいに舐めるように歌詞を読み込んだり、書き写して下敷きに入れたり(恥)はしておりませんでした。
- 14:30 じゃぁなんで私が「異常」と思ったかというと、アレンジと音作りなんですよね…ただ、それを語るだけの専門知識がないので、印象の話になってしまうんだけども。
- 14:43 私が当時一番「異常だ」と衝撃をうけ、一番好きで、やっぱり今でも大好きな曲に「ラブリー」というのがあります。
- 14:44 この曲の変なところはすごくいっぱいあるんだけど、例えば構成がヘンなんだよね(あくまで当時よく聞かれていた日本語の音楽との比較という意味で)。
- 14:46 同じ年に大ヒットしたイノセントワールドって曲があって、今もう1回聞いてみたんだけど、AメロBメロサビ×2回 コーダっぽい所 サビ→終わり っていう展開になってて、それまで聞いてたチャゲアスwとかドリカムwとかと、展開上はだいたい同じ感じなんだと思う。
- 14:52 だけど、ラブリーはそれがよくわからんのです。 Aメロみたいな前フリ・サビ・サビの変形みたいな感じで一回終わる×2 よくわからないけどラブリー連呼 Aメロみたいな前フリを半分だけ・サビ×2 コーダ(とっても寒い日に〜) サビ×2…?みたいな感じはするけど、やっぱよくわからん。
- 14:53 今一生懸命正確に書こうとしたんだけど、やっぱりうまく書けない。
- 15:01 とはいえ、これが小沢君のオリジナルだ!なんてことは全然なくって。後々調べてみると、昔の音楽にこういうのっていっぱいあるっぽい(それこそジャクソン5のI'll find wayとか)。でも、当時はそんなこと知らないから。「なんかすっごいヘン!だけど、良い感じ!」と思ったのです。
- 15:01 「まんまと騙された」と言ってもよいでしょう。でもとにかく、言葉にならない部分ですっごくびっくりした。
- 15:06 あと、私がもうひとつ「異常だ」とおののいた部分に、これまたうまく説明できるか分からないのですが、「ブラスがのってるのにスカスカしてて、そのくせ物足りなくない」というところがあります。
- 15:15 私の貧弱な音楽経験ではブラス=スカパラ、あるいは米米って感じで(ホントスミマセン)、なんかユニゾンやってて分厚い音楽…って印象だったんです。
- 15:16 「ラブリー」はハープシコードとピアノがバッキングしてて、リズムがのってて、時々ブラスが入るって感じの曲で、そのままだったらすっごい豪華で分厚い音になりそうなものなのに、なーんかスカスカしてるんですよね…。
- 15:18 もしかしたら、バッキングがすごく小さい(ボーカルに対して)からかもしれません。よくわかりません。が、なんかスカスカしてて、なのに成り立ってて、不思議だなーっと思ったのです。
- 15:19 でも、物足りなくはないんです。私に言わせると、たぶんリズム部分に特徴があって、「すごくゆっくりのブレイクビーツ」だと思うんですよね…。
- 15:21 そこに秘密があるのかなーと。
- 15:34 …とかいうと「ブレイクビーツってなんだ!?」みたいな話でややこしいことになりそうだな…。あと、MP3で圧縮して聞くと低い音が分かりにくかったりするし、環境によってもリズムの印象って結構変わると思います。
- 15:36 ともあれ。私がうちのステレオコンポ(笑)&CDで聞いた時には「スカスカしゃららんなバッキングにズンズンするリズムが乗ってて、なんかクラブにいるみたーい」と思ったのでした。
- 15:37 んで、「なんかすっごいヘンな音楽。だけど、満足〜!」と思ったのです。
- 15:38 (あくまで自分語りなのだから、別に分析する必要なはないんだった)
- 15:49 ドラムンベースみたいな、テクノっぺーキックが入ってるんですよね…。
- 15:52 このクラブっぽい感じのリズムが、また非日常的な雰囲気を後押ししている+どっしりして物足りなくならなくしている のかなーという風に、思ったのでございます。
- 15:55 うむ。やはり分析的に語ろうとすると、ボキャブラリーがいまいち足りませんでしたねw ともあれ「歌詞だけじゃなく、音楽としてLIFEは異常なんじゃまいか。そしてその異常さが94年にフィットしてたんじゃまいか」というのが今回のお話でございました。
- 15:55 ひとまずおわる。
- 15:57 おんがくのはなしはむずかしいなーーっ。
- 15:59 @TRiCKPuSH 大学1年の年が明けて震災とサリンはショックだったよね<だったよねーーー!でも、たしかにどこか「よその世界」っぽかった気はする(当事者には申し訳ないけど)。やはり就職氷河期で我が身にドーンときたのがでかかった…かも。 [in reply to TRiCKPuSH]
- 15:59 @excitebike わーわー。読んでくださったんですね!ありがとうございます〜。そして、すみません(汗)。ちゃんと検討しますです…。 [in reply to excitebike]
- 16:00 @dobutas うわ、同意ありがとうございます。うれしい。当時感じた「異質」さを私はもっと訴えたい〜。そこがたぶん一番おもしろいところだし、うちらがいまだに小沢君ひきずる理由なような気もするです。 [in reply to dobutas]
- 16:01 @nennpa うんそうなの。クラブの感じなの。。それをテレビでお茶の間に放映することの異常さ…! [in reply to nennpa]